カスタマーサクセスとは?4つの思考と3つの基礎を抑えよう!

customer_success
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ビジネス

はじめに

どうも、ビジボットです。今回ご紹介する記事はビジネスサイドの業務である、「カスタマーサクセス(Customer Success)」についてです。今のSaaSビジネスでは重要な部門になっているこのお仕事。何をどのように行っていくのか?そもそもカスタマーサクセスとはなんなのか?何から行えばいいのか全くわからない。という疑問や問題について、初心者目線で紹介していきます。

カスタマーサクセスとは?

カスタマーサクセス(Customer Success)とは、サブスクリプションモデル(継続課金)でサービス提供しているビジネス場面や企業で設置されるチームや活動のフレームワークとして呼ばれています。主な目的は顧客を成功に導くこと、即ちサービスを継続的に利用し続けてもらうことで、LTVの最大化を目的とします。

一般的なKPI指標として、解約率(Churn Rate)やアップセル・クロスセルの売上アップ、ヘルススコアを用いたユーザの利用率向上などが挙げられます。

カスタマーサクセスの重要性

それではなぜカスタマーサクセスが重要になってきたのでしょうか。

理由の多くはサブスクリプションモデル(継続課金)のSaaSビジネスが盛んになってきたからだと言えます。以下アメリカや中国のSaaS検索トレンドで、SaaSの検索トレンドは年々増加している状況にあります。

アメリカのSaaS検索トレンド
アメリカのSaaS検索トレンド
中国のSaaS検索トレンド
中国のSaaS検索トレンド

しかし、日本はSaaS文化はまだまだ盛んではなく、もっと大きく変革していく必要があり、これからもっと成長する可能性を秘めた国です。それは労働生産性を見ても、先進国であるにも関わらず国際労働比率を見ても日本はダントツ低い傾向にあります。だからこそ、SaaSをたくさん取り入れていくことで日本自体のビジネスが変わる大きなきっかけが、今まさになのです。

日本のSaaS検索トレンド
日本のSaaS検索トレンド

4つの思考

「手段」と「目的」カスタマーサクセスの重要性を理解することが何よりも大事ですが、
カスタマーサクセスはあくまでも「手段」であり「目的」はLTVの最大化です。
この2つを混同させず、切り分けて考えることが何よりも大切です。
Productサービスはシンプルであるべきです。
しかし、カスタマイズすることはシンプルとは矛盾していきます。
Pricingプライシングを考え抜いてビジネスモデルから設計する必要があります。
サブスクリプションモデルだからこそ、コスト比を見て損益点を見極めます。
Churn Rateチャーンレート(Churn Rate)とは、解約率を表す言葉として使われます。
顧客の成功があるからこそ、チャーンレートを低く維持していくことが大事。
カスタマーサクセスに必要な4つの思考

「手段」と「目的」

POINT!!!

カスタマーサクセスはあくまでも「手段」であり「目的」はLTVの最大化です。「顧客のLTVを高める」という目的に対し、「カスタマーサクセスというフレームワーク」の手段を使うという2つを混同させず、切り分けて考えることが何よりも大切です。

前述でもある通り、カスタマーサクセスとはいわばビジネス上のフレームワークです。「新しくカスタマーサクセスチームを立ち上げたい」、「カスタマーサクセスの責任者になったがよくわからない」って方はカスタマーサクセスをすることが目的になってしまうことがありがちですがそうではありません。ここのポイントをしっかりと抑えて取り組む必要があります。

【LTV計算式】※あくまで指標

LTVの計算方法

Product(プロダクト)

POINT!!!

カスタマーサクセスで重要なのはサービスアップデートにおけるカスタマイズのあり方、つまりプロダクトです。サービスはシンプルであるべきだがカスタマイズすることはシンプルとは矛盾していきます。つまり、ある一部のニーズに応えるものではなく、もっとも合理的なオペレーションを行えるようなサービスを考える必要があります

つまり、我々は「サービスが人に合わせるのではなく、人がサービスに合わせるオペレーションを行える」プロダクトを提供することが必要なのです。

顧客からリクエストされた機能や要望があった場合、サービスにそのまま反映することが顧客の為になるだろうか。そうすることでプロダクトは大きく成長していくだろうか。

答えはNoです。決して要望通りに開発するのではなく、言われたことに対する内容を「一度因数分解して、本当に抱えている課題や問題は何だろう」と細分化する必要があります。

これは隠れた根本的な課題を見つけることに繋がり、その中で普遍的であると判断されたものに対しては開発ラインに乗せていくし、そうでない場合はやらない判断を行う必要があります。また、SaaSは必ず長所があり短所があります。自社で短所を改善する以外にも、それらを補う為他サービスとAPIで連携する選択肢もあります。

お客さんがサービスの中心にあれば、お客さん自身が「利用するSaaSを選択できるべき」であり、サービス側はOPENであればあるほど、便利になります。

SaaSの選択肢
SaaSの選択肢

Pricing(プライシング)

POINT!!!

プライシングは顧客のニーズから製造にかかる期間やコスト、フォローに必要なサポートコスト、市場にすでに出回っているサービスとの費用比較などを考え抜いてビジネスモデルから設計する必要があります。この金額を見誤り価格が安すぎる場合、儲かることが主体の経営になったり、高すぎた場合は売れないなどの課題が出てきます。

●価格の安定化
顧客によって価格を変えるような販売方法ではなく、一定の価格として販売、安定化させることで利益の安定化につながり、顧客の信頼を得ることにもつながります。

●競合への対応
競合への対応を目的として行われることもあります。競合が思い切った値下げをしてきたら、同じような価格設定にする必要が出てくるケースもあります。

しかし、前提として安く販売したものを値上げすることは非常に難しいですが高い価格から低い価格へ下げることは容易に行えるため、Pricingは非常に重要です。

またPricingに関連してARPU(アープ)というもの重要です。ARPUとは、ユーザ平均単価を表す言葉として使われています。会社が売り上げを伸ばすためには、加入者を増やすか、ARPUをアップさせなければなりません。主にUpsell(アップセル)やCrosssell(クロスセル)と言われるアクションでARPUをあげていきます。

リリース当初からプロダクトが一切アップデートせず、そのまま…なんて状態はありえません。プロダクトでもお話したように、顧客からリクエストされた機能や要望があった場合に機能はどんどんバージョンアップしていきます。

その中で、顧客のニーズが高いものや開発コストが大きくかかったものは有償オプションとして提供したりします。ビジネスをやっている以上、「売り上げ」が目標にあり、「LTVは売り上げを上げていく」為の手段です。定めたPricingで有償オプションを販売することが顧客の課題解決に繋がり両社win-winの関係ができあがります。

ARPUについて

Churn Rate(チャーンレート)

POINT!!!

チャーンレート(Churn Rate)とは、解約率を表す言葉として使われます。
顧客の成功があるからこそ、チャーンレートを低く維持していくことが大事であり、SaaS業界では、Churn (チャーン)が「2%」を切ってないとまずい状態であるとされています。つまり継続率が98%以上。Churn (チャーン)が分かれば、LTVの計算と割いて良い広告費などを捻出することができます。

【継続率計算式】※あくまで指標

継続率の計算方法

例えば、Churn(チャーン)の発生率が0.5%の優秀なサービスがあった場合、上記計算方法だと200ヶ月(16年)継続という数値が出ます。
その為、業種業態毎や会社毎によってLTVにオリジナリティな要素が加わることが多いです。

例えば飲食店。
閉店リスクが相当高い業種でもある為、16年という継続期間はあまりにも現実的ではないです。閉店リスクを残存率として係数掛けしたりする場合も必要です。

3つの基礎

カスタマーサクセスはカスタマーサポートと違います。カスタマーサポートは顧客からの問い合わせに対して回答する、いわば「受け」の姿勢ですが、カスタマーサクセスは顧客の成功を得る為に必ず顧客に対して積極的な「攻め」の姿勢が重要です。

Onboarding一定程度、運用が軌道に乗っている状態まで導くことを行うチームや活動を指します。
Health Score顧客が今後継続的にサービスを利用してくれるかどうかを数値化したものです。
XXX TouchLTVを軸に顧客を3つの層に分け、それぞれに対して最適なアプローチをとる手法。
ロータッチ、ハイタッチ、テックタッチがある。
カスタマーサクセスの3つの基礎

Onboarding(オンボーディング)

POINT!!!

元々は「新人研修」で企業の人事の教育分野で、採用あるいは配属された従業員を組織のルールや文化、業務内容などにいち早く慣れさせるための教育・訓練プログラムなどのことを指します。SaaSのサービスでは、利用者や加入者がいち早く使い方に慣れて利用できるよう導くための機能やコンテンツ、およびそのようなプロセスのことを指します。

Health Score(ヘルススコア)

POINT!!!

顧客が継続的にサービスを利用してくれるかどうかを数値化・可視化したものです。 顧客が自社のサービスをどの程度利用しているか、自社にとって一定基準を満たすサービス利用がされているかどうかを測定し、サービス利用における健康状態を測ることができます。

例えば、以下のようなポイントが挙げられる。

  • 継続的にサービスへログインしている
  • 継続的にサービスを利用しているトランザクション(一定時間の利用)が確認できる
  • 継続的にセミナーへ参加している
  • 継続的にお問い合わせをしている
  • 契約のライセンス数やオプションの利用数
  • NPSなどの満足度調査

これらの要素を用いてスコアの数値化・可視化をすることで、次のXXX Touch(ハイタッチ・ロータッチ・テックタッチ)へのアクションにつなげていくことができる。

XXX Touch(XXX タッチ)

POINT!!!

ヘルススコアを用いて対象となる既存顧客をLTVの見込みごとにセグメントする必要があります。セグメント化しなければ、LTVの低い顧客にばかり手厚いフォローを行ってしまい、サポートにかかるコストの費用対効果に見合わなくなる可能性が高まります。

具体的には、「ハイタッチ」「ロータッチ」「テックタッチ」の三つの層に分けます。

  • ハイタッチ…もっとも高いLTVが見込める層。いわゆる大規模な顧客が該当します
  • ロータッチ…ハイタッチよりも顧客一件当たりのLTVが少し低めの層
  • テックタッチ…ハイタッチ、ロータッチよりも顧客一件当たりのLTVが低い層

ハイタッチ

もっともLTVが高く見込める層であるため、ある程度のコストをかけて個別での対応が必要になってきます。

オンサイトでのオンボーディング、保守、顧客に合わせたカスタマイズやオリジナルプランの提案が必要になったりもします。製品・サービスの使用頻度が下がった際に再活用を促す、などのアクションプランも考えておく必要があります。

ロータッチ

ハイタッチに比べると、顧客一件当たりのLTVは低いものの、最下層のテックタッチよりもLTVの高い層で、どこで区切るかは各会社で決めたヘルススコア次第です。

顧客対応は、ハイタッチとテックタッチとの両方の性質を持ち、ハイタッチほど手厚い対応をしないまでも、ある程度は個別対応を行うぐらいの手厚さで行います。

具体的な対応方法としては、オンサイト・電話・メールでの対応、合同セミナーなどの操作トレーニング会、定期的なオンライントレーニングのプログラム提供などが考えられ、必要に応じてハイタッチやテックタッチの両立をしながら活動する手法が考えられます。

テックタッチ

ヘルススコアの中でLTVがもっとも低く、顧客数(ライセンス数)としてはもっとも多い層に該当します。

コストに対する費用対効果を考えると、顧客一件ごとにハイタッチと同等の対応を行えば非常に非効率的になります。さまざまなサービスを用いて、広範囲の顧客層に対してある程度、一律化・均一かした対応が必要が出てきます。

メールや電話、オンライントレーニングやチャットボット、動画共有システムなどを使ってリモートでの対応を行ったり、業種などでさらにセグメントした層への一斉案内を行うメルマガやオンラインのコミュニティ提供といった手法が考えられます。

以上が4つの思考と3つの基礎を抑えた内容です。

3つの基礎を抑えたとしても、チームメンバー全員が同じ思考を持てなければ必ずほころびが出て担当者ごとにSLA(Service Level Agreement, サービス品質保証契約)が異なってきます。

しっかりと、チームメンバー全員がある程度同じ回答が出せる思考が重要です。